CATEGORY:製作日記

2013年03月12日

負革と尾錠

さて、この度、小銃関係の負革をまとめて製作しました。

負革のセット品である真鍮尾錠もそれに合わせて大量に製作しました。
その尾錠ですが、一応私なりのこだわりがありまして・・・こちらの画像をご覧ください。
負革と尾錠
左が現在入手可能な尾錠で、右が旧軍オリジナルの尾錠なんですが、ベルトの位置を調節するために引っ掛ける『爪』の部分の形状が大きく異なりますよね。

既製品の場合、この『爪』の形状が今風で、おしゃれっぽくなっているのが気に入らないので、工房では(面倒くさいけど)製作し直しています。今回、その過程をご紹介します(あまり期待しないで下さい、凄く単純です)。


先ずはこちら↓φ3の真鍮棒を用意します。負革と尾錠
これをバイスに固定して、ギコギコと一定の長さに切断します↓
負革と尾錠
短くチョン切った真鍮棒を画像のように挟んで固定し↓負革と尾錠
トンカチで折り曲げます↓
負革と尾錠
次にハンディーバーナーで折り曲げた部分を熱し・・・↓
負革と尾錠
真鍮棒が柔らかくなったらヤットコで折り曲げていきます↓負革と尾錠
負革と尾錠
「グニュッ」っと思い切って折り曲げ、「輪っか」を作ります↓
負革と尾錠
以上の作業を繰り返し、今回、一気に21個の『爪』を製作しました↓
負革と尾錠
この爪の「輪っか」の部分にφ4.2の穴を開けます。
負革と尾錠
穴を開けた後の画像を撮るの忘れた・・次に爪の先端部分を尖らすための加工をします↓
負革と尾錠
グラインダーで爪の先端を加工するとこんな感じに仕上がります↓
負革と尾錠
グラインダーでは荒削りなので、ボール盤で滑らかに加工していきます↓
負革と尾錠
そして汚れを落とし、磨いていきます↓
負革と尾錠
最後に仕上げ磨きを行います↓負革と尾錠
完成です↓作業工程を追って左から順に並べてみました。一番右が完成品です。
負革と尾錠
負革と尾錠
で、完成した『爪』をこの四角い真鍮線に組み込むだけで・・・
負革と尾錠
↓この通り、完成しました!
負革と尾錠
え?爪をどうやって組み込んだのかって?それは企業秘密です・・・と、いうよりあまりにも単純なので紹介するのが恥ずかしいので割愛させていただきます・・。

負革と尾錠
↑ほら、ね、ね。何となく旧軍の尾錠っぽく見えるでしょ?

で、今回製作した負革類がこちら↓

負革と尾錠
上から、小銃用負革(三八式九九式)オイル仕上げ×2、同濃茶×2、同茶×2、九九式小銃用負革オイル仕上げ、同茶×2、騎兵銃用負革オイル仕上げ、同茶×2、同濃茶、村田銃用負革濃茶×2、帯革普通寸、同大寸×2、の順になります!!いかがです?ワケわからんでしょ?

私も今までにこれだけの本数を一度に製作したのは初めてです。これだけ作ると「遊革」の数も7種、27個にもおよびます。作業効率を考えて、遊革もまとめて切り出すのですが、オツムの弱い私は村田用のを2個製作し忘れていました。

今回製作分は追々販売品にUPしていきますので、もうしばらくお待ちください。
先行して購入されたい方はこちらまでお問い合わせください。

今回も最後まで読んで下さいました皆さまに感謝いたします。

でくの房@セカンド木村




同じカテゴリー(製作日記)の記事画像
軽機負い革 謎アイテム その2
軽機負い革 謎アイテム
弾匣の試作品
試作弾匣の続きとご予約制限のお知らせ
仮予約受付中!弾匣の製作(試作サンプル) 
尾錠に泣く(拳銃嚢負い革)その2
同じカテゴリー(製作日記)の記事
 軽機負い革 謎アイテム その2 (2024-04-12 23:25)
 軽機負い革 謎アイテム (2024-04-08 22:00)
 弾匣の試作品 (2023-12-19 09:39)
 試作弾匣の続きとご予約制限のお知らせ (2023-10-21 23:40)
 仮予約受付中!弾匣の製作(試作サンプル)  (2023-10-19 23:15)
 尾錠に泣く(拳銃嚢負い革)その2 (2021-09-08 15:40)

Posted by でくの房  at 23:09 │Comments(2)製作日記

COMMENT
すごいですね。負革がこれだけ並ぶと圧巻ですね。
ひとつひとつ手作りなご様子、お疲れさまです!
Posted by アリサカ at 2013年03月13日 13:08
アリサカ様

有難うございます。個人工房なので常時在庫ではないのですが1本づつ手作りです。この手作りの雰囲気も味わっていただけたらと思います。
Posted by でくの房@セカンド木村 at 2013年03月14日 13:29
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。