CATEGORY:製作日記 資料品の紹介
2020年04月28日
八九式重擲弾筒用弾嚢 試作版 レポート
さて、未だ休業中のセカンド木村ですが、実は密かに(別に隠してたワケでもありませんが)擲弾筒の弾嚢を製作していました。
こちらです!↓





いかがでしょうか?こちら、でくの房でもお取り扱いをさせていただいている「徽章類」を製作されている御方の製作品です。
ハッキリ言いまして、この御方の手に掛かれば、もうこれ以上の仕上がりは他にはない、と言い切っていい位の極上品が出来上がります。正に他の追随を許さぬ『気迫』まで感じられる逸品であります。
さて、その製作者様の『気迫』を商品画像と共に伺ってみましょう(←ちょっと言いすぎ?)↓


↑皮革部は各寸とも実物通りに。厚みも当然合わせています。コバ面まで磨き上げられています!


↑実物との比較です。ご覧の通り、寸分違わぬ形状です。

↑擲弾収納部を上から覗きます。

↑弾嚢を底部から見ます。擲弾の形状に合わせて丸い山形に丁寧に縫い込まれています。

↑防塵部はこのように3次元的に縫い込まれています。さすがです!!
さてここで往年にして現役の王者、中田商店製の弾嚢にも登場していただきましょう!↓

↑まだまだ日本軍が今日ほど注目されていなかったあの当時に、こんなに素晴らしい品を製作されていたんですね。敬服します。

↑中田商店製は蓋を閉じたときにこの防塵部がやや横へ出っ張ります。量産のため、仕方がないともいえます。

↑実物と比較してみます。やや大きめに製作されています。

↑両者、立ててみました。

↑このタテ寸もやや違いがあります。縫い線に注目。

↑蓋部が寸足らずのせいか、梱包材を仕込んだら下ボタンまで届きませんでした。でも擲弾はきちんと収まり、擲弾の大きさなら下ボタンまで留まります。

↑実物と並べて弾嚢底部から見ます。やはりちょっと横幅が大きいのは否めません。

↑更によく観察しますと、中田商店製は、実物には存在するこの縫い部(赤丸枠内)が省略されています。

↑次にでくの房と実物を並べます。

↑先ほどの部分、しっかりと再現しています。

↑更に、実物は収納部の上部側にもこのような縫い部があります。

↑中田商店製はこちらも省略されています。

↑もちろん、でくの房ではここもしっかりと縫い付けてあります。

↑ここで、中田商店製とでくの房を比較してみます。

↑中田商店製は擲弾収納部の縫いが省略されているためか、各収納部がやや左右へ広がってしまう傾向にあります。

↑あえて収納部を左右へ広げて比較してみました。

↑やはりあの上下の縫いが無いと、何となく「クシャッ」と潰れて見えてしまいます。

↑続いて蓋留めの皮革。実物に比べて中田商店製はやや革厚が少ないです。

↑でくの房ではこういった部分はしっかりと再現させていただいております!

↑最後に各種、帯革通しを比較観察します。この部分はほぼ同寸、同厚でした。
さて、いかがでしたでしょうか?
自分でこれを編集していて「でくの房は・・・」と記すのは何だか小っ恥ずかしいのですが、製作者様の意欲、意気込み、が製品を介してにじみ出てくるようです。
そして今回やはり、参考にすべきは『実物』だと感じました。
でくの房の趣旨は「精巧複製」です。どんなに手間が掛かっても、どんなに資金が掛かっても可能な限り『実物』を参考に精巧複製品を作り続けることにあります。
実物を参考に型紙を起こし、試作を行い、失敗・・・また型紙を起こし、試作、失敗・・・この気の遠くなるような作業を幾度も繰り返しているうちにふと、これを開発した当事者の意向や配慮に気付かされることが何度もありました。そしてそこから得られた製作者にしか分かりえない貴重な情報も。
複製品を真似てしまったら「模倣」以下になってしまいます・・・つまり、我々製作者は実物に忠実な究極の「模倣」品を目指しているのです。反面、そういった意味では「創造」を必要としない発展性のない世界ではあるのですが・・・。
変な終わり方ですみません。レポ、以上です。
でくの房@セカンド木村
こちらです!↓
いかがでしょうか?こちら、でくの房でもお取り扱いをさせていただいている「徽章類」を製作されている御方の製作品です。
ハッキリ言いまして、この御方の手に掛かれば、もうこれ以上の仕上がりは他にはない、と言い切っていい位の極上品が出来上がります。正に他の追随を許さぬ『気迫』まで感じられる逸品であります。
さて、その製作者様の『気迫』を商品画像と共に伺ってみましょう(←ちょっと言いすぎ?)↓
↑皮革部は各寸とも実物通りに。厚みも当然合わせています。コバ面まで磨き上げられています!
↑実物との比較です。ご覧の通り、寸分違わぬ形状です。
↑擲弾収納部を上から覗きます。
↑弾嚢を底部から見ます。擲弾の形状に合わせて丸い山形に丁寧に縫い込まれています。
↑防塵部はこのように3次元的に縫い込まれています。さすがです!!
さてここで往年にして現役の王者、中田商店製の弾嚢にも登場していただきましょう!↓
↑まだまだ日本軍が今日ほど注目されていなかったあの当時に、こんなに素晴らしい品を製作されていたんですね。敬服します。
↑中田商店製は蓋を閉じたときにこの防塵部がやや横へ出っ張ります。量産のため、仕方がないともいえます。
↑実物と比較してみます。やや大きめに製作されています。
↑両者、立ててみました。
↑このタテ寸もやや違いがあります。縫い線に注目。
↑蓋部が寸足らずのせいか、梱包材を仕込んだら下ボタンまで届きませんでした。でも擲弾はきちんと収まり、擲弾の大きさなら下ボタンまで留まります。
↑実物と並べて弾嚢底部から見ます。やはりちょっと横幅が大きいのは否めません。
↑更によく観察しますと、中田商店製は、実物には存在するこの縫い部(赤丸枠内)が省略されています。
↑次にでくの房と実物を並べます。
↑先ほどの部分、しっかりと再現しています。
↑更に、実物は収納部の上部側にもこのような縫い部があります。
↑中田商店製はこちらも省略されています。
↑もちろん、でくの房ではここもしっかりと縫い付けてあります。
↑ここで、中田商店製とでくの房を比較してみます。
↑中田商店製は擲弾収納部の縫いが省略されているためか、各収納部がやや左右へ広がってしまう傾向にあります。
↑あえて収納部を左右へ広げて比較してみました。
↑やはりあの上下の縫いが無いと、何となく「クシャッ」と潰れて見えてしまいます。
↑続いて蓋留めの皮革。実物に比べて中田商店製はやや革厚が少ないです。
↑でくの房ではこういった部分はしっかりと再現させていただいております!
↑最後に各種、帯革通しを比較観察します。この部分はほぼ同寸、同厚でした。
さて、いかがでしたでしょうか?
自分でこれを編集していて「でくの房は・・・」と記すのは何だか小っ恥ずかしいのですが、製作者様の意欲、意気込み、が製品を介してにじみ出てくるようです。
そして今回やはり、参考にすべきは『実物』だと感じました。
でくの房の趣旨は「精巧複製」です。どんなに手間が掛かっても、どんなに資金が掛かっても可能な限り『実物』を参考に精巧複製品を作り続けることにあります。
実物を参考に型紙を起こし、試作を行い、失敗・・・また型紙を起こし、試作、失敗・・・この気の遠くなるような作業を幾度も繰り返しているうちにふと、これを開発した当事者の意向や配慮に気付かされることが何度もありました。そしてそこから得られた製作者にしか分かりえない貴重な情報も。
複製品を真似てしまったら「模倣」以下になってしまいます・・・つまり、我々製作者は実物に忠実な究極の「模倣」品を目指しているのです。反面、そういった意味では「創造」を必要としない発展性のない世界ではあるのですが・・・。
変な終わり方ですみません。レポ、以上です。
でくの房@セカンド木村